第13回目となるラブ・ジ・アースミーティングは、
静岡県・牧之原市の地頭方海浜公園がその会場である。
実はこのラブ・ジ・アースミーティングと、
今回、後援についてくれた牧之原市（旧・相良町）との
関わりは深く、第１回目を開催したのも
この近くの海水浴場である相良サンビーチなのである。
前例のない、初開催のイベントということもあって、
我々は会場探しに苦戦。
「バイクが集まるイベント」というだけで、
断られ続け、心が折れそうになったときに
「おもしろいですね。やりましょう！」と
二つ返事で我々を迎え入れてくれたのが
この相良町（現在の牧之原市）だったのである。
そんな第1回の開催から早いものでもう6年。
現在は、年２回を恒例としている
ラブ・ジ・アースミーティングだけど、
そんなゆかりもあって秋のミーティングは
静岡県で行なうことが慣例となっている。
今回会場となった地頭方海浜公園は、
太平洋へと突き出す御前崎の東側。
御前崎を半島にたとえるなら、
ちょうど付け根の部分にあたる場所にある。
地理的に、付近を流れる大井川や安倍川からの
ゴミが流れ着く場所であり、
近年は河川の水量が減ったことで流れ出る土砂も減り、
砂浜も減少しているのだとか。

さて当日の朝。
外を見ればまぶしい朝日。
空は朝焼けで黄金色に輝いている。
ここまで天気に恵まれることは、
本当に久しぶりのこと。
これはものすごい数のライダーが来るんじゃないか？
しかも、シルバーウィークまっただ中である、
いったい、どのくらいの人が集まるのだろうか？
500人、いや1,000人？
ただ、逆にシルバーウィークの影響で、
意外と少ないかもしれない…。
ってな感じでまったく予測がつかない。
まぁ、それはいつものことだが
とにかく「確実に晴れ」ということは
参加者にとって間違いなくうれしいことだろう。

朝9時。開場前から集まり始めるライダーたち。
毎度の光景だが、今回はその長さが違う。
しかも、家族連れが多い。
なんだがバイクとはゆかりがなさそうな人も多く、
その中の１人の女性に話を聞いてみれば、
やっぱりライダーではなく地元の方。
近くにある企業に勤めており、
今日は職場の仲間と連れだってやってきてくれた。
「会場に着くまでバイクのイベントって知らなくて…」
と笑いながら話す彼女。
最初こそちょっとおどろいたようだが、
「バイクにあまりいいイメージはなかったけど。
ちょっと考えをあらためました」
なんて言ってくれるからうれしいかぎりである。
このラブ・ジ・アースミーティングは、
地元の働きかけで参加してくれる方も多い。
我々としてはそんな参加者も大歓迎。
ぜひぜひライダーと一緒にゴミ拾いをしてもらって、
１人でも多くの人がバイクに対する
認識をあらためてくれたらいいなと思っている。
さて、そんなこんなであっという間に
1時間半の清掃時間も終了。
今回は約800人もの人たちが
このイベントに参加してくれ、
おかげで3.3ｔ（粗大ゴミ流木をのぞく）もの
ゴミを集めることができた。

海岸清掃終了後は、
メイン会場に出展されたブースを見て歩いたり、
地元の方たちの飲食ブースで
空腹を満たす第２部の始まりはじまり～。
お昼休み後のステージでは、
ボランティアで集まってくれた
著名ライダーたちによるトークショーをメインとした
ステージイベントがスタート。
しかも、今回は8名ものプロライダー＆ゲストが
駆けつけてくれたから内容は盛りだくさん。
それと今回は初の試みで黒山健一氏による
トライアルデモンストレーションも実施。
後輪を持ち上げるジャックナイフに
前輪を高々と上げて走行するウイリー。
そしてウイリーしたままジャンプする
ダニエルなどなど、
バイクとは思えない不思議な動きに参加者は釘付け、
会場は今までにない興奮に包まれたのだった。
このほか、チャリティオークションや
ジャンケン大会、記念撮影、サイン会といった
恒例行事ももちろん開催。
13回目となる今回のミーティングは
興奮さめやらぬまま盛況なうちに幕を閉じた。

今回僕らが行なったことは、
地球レベルで考えれば
とるに足らないような小さなことだろう。
ただ、今回参加してくれた人たちが、
今後もほんの少しだけ地球にいいことを続けられたら、
そして、この日参加してくれた人たちや
僕らがこれからも活動を行なうことで、
もっともっと、
このラブ・ジ・アースに賛同してくれる
仲間を増やすことができたなら、
いつか「とるに足らないような小さなこと」が、
「地球レベルの大きなこと」に変わるはず。
僕らはそう信じて活動している。
バイク乗りだから知ってる大地。
バイク乗りだからわかる風。
そしてバイク乗りだからできること！
さぁ、君も今日からできることを
なにか始めてみない？(Y)